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更新日:2023年5月25日
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昭和26(1951)年発行
One23Vol.45(2021夏号)掲載
今回は、「統計から見た一日の東京」を紹介します。本書が東京都総務局統計課から発行された昭和26年当時は、第二次世界大戦における太平洋戦争終戦から約6年経ち、東京の復興状況に大きな関心が寄せられていました。本書では、イラストとともに一日平均で表した統計値と解説が記載され、当時の東京の一日の姿が分かりやすく示されています。
当時の東京では、急激に人口が増加していました。地方に疎開していた人々が終戦とともに東京に戻ってきたことで転入者数が増加し、一日当たり1,013人の社会増となっていたようです。また、出生数が死亡数の3倍以上になっています。これは、「男子の復員、引揚、その他による結婚ラッシュ」や「保健衛生施設の整備充實(じゅうじつ)と保健衛生思想の普及宣傳(せんでん)並びに都民の協力によるもの」だと述べられています。
この項目では、図書館、動物園、興行場の利用者数について記載されています。興行場の入場人員に注目してみると、「映畫館(えいがかん)の入場人員は二十二萬一千七十人」と記述されています。演劇は「映畫館の十三分の一に當(あた)る」、演芸やスポーツも「映畫館入場人員に較べれば微々たるもの」とあることから、まだ各家庭にテレビが普及していなかった当時、映画が特に人気の娯楽だったことが分かります。
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