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更新日:2019年5月7日

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所蔵資料蔵出し「日本国憲法審議要録」

日本国憲法審議要録

昭和22年(1947)年発行

One23Vol.32(2018春号)掲載

地方自治の本旨というのはどういうことでありましょうか。

立法の趣旨、法の精神

私たちは憲法や法律を守り、また守られながら日々生活をしています。法は万人に平等ですが、一方で、条文を読んだだけでは人によって解釈の仕方に差が出てしまうことも事実です。

裁判においても、法の解釈が争点になることがあるため、立法の趣旨や法の精神から理解を深めることは、法律を扱う上でとても重要なことだといえます。

憲法制定時の国会審議録

日本国憲法審議要録02

1ページ目に刻まれた吉田茂氏の題字

今回ご紹介する「日本国憲法審議要録」は、憲法の正しい精神、正しい解釈を学ぶにはうってつけの資料です。

日本国憲法の成立過程では、国会で100日以上にわたって慎重に審議が重ねられたため、その審議録は膨大なものとなっています。

この憲法のエッセンスがぎゅっと詰まった審議録から重要な部分を抜き出し、条文ごとにQ&A形式でまとめられたのが本書です。新憲法の目的を国民が理解し、普及の一助になるようにとの願いが込められ、当時司法省の事務官であった岡田亥之三朗氏の手により編さんされました。

問の答

さて、旧憲法では、地方自治に関する規定がなく、中央集権的な体制が取られていたため、現行憲法では新たに地方自治に関する条文が盛り込まれています。第92条には次のように書かれています。

「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」と。

この「地方自治の本旨」とは一体どういう意味なのでしょうか。

当時の国会議員も、冒頭の「問」のとおり質疑をしています。これに対する政府の回答は次のようなものでした。

(中略)国家というものと無関係において自治を考えることができるということが一つの角度となろうと思います、

(中略)自己の区域内におきまして、また自己の支配する人の範囲におきましては十分なる自治を認めて、国家から故なく干渉するべきでないという一つの原理が生まれてくると思います、(中略)人間の個性を尊重して、そのものの自主的なる政治行動ということを眼目としなければならぬということも考えられております、これらの全てのことを総合いたしまして地方自治の本旨という(中略)

 

憲法の解釈

憲法の解釈を巡っては、制定当時から現在に至るまで、数多くの議論が重ねられ、さまざまな学説が唱えられていますが、それはあくまで私的な見解が入った解釈です。

本書では、立法の成立過程における正式な議論の内容を知ることができます。その点で、本書は非常に貴重で意義深い資料であるといえます。

 

特別区自治情報・交流センターでは全巻を所蔵しています。

お問い合わせ

所属課室:事業部調査研究課

電話番号:03-5210-9683

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