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ホーム > 所蔵資料・統計データ > 所蔵資料蔵出し > 所蔵資料蔵出し「関東地方 體錬歩行路圖 健脚向・第一輯」
更新日:2024年3月11日
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昭和17(1942)年発行
One23Vol.40(2020春号)掲載
今回紹介する「體錬歩行路圖(たいれんほこうろず)」は、東京近郊を中心とした現代でいうハイキングコースを紹介しており、昭和十七年に刊行されました。ハイキングコースは家族向け、一般向け、健脚向けと分かれており、目的ごとに選ぶことができます。今回は健脚向けである上級者向けのコースをみていきましょう。
「體錬歩行路圖 健脚向・第一輯(しゅう)」は、ハイキングコース地図70枚が小袋に収められています。健脚向けとあるように、登るには難しい上級者向けのコースが紹介されています。そのなかで一番初めに紹介されるのが、山梨県にある權現山です。權現山は、一名大室山とも言われ非常に展望にすぐれており、富士山を眺望することができます。また、山頂直下に日本武尊を祭神とする大室権現の奥ノ院があり、盗難防守のご利益もあるそうです。
この山を登るには下記の2通りのコースが紹介されています。Aコースでは新宿から往復で約12時間、Bコースでは約13時間かかります。
次に紹介するのは、長野県北東部の県境に位置する苗場山です。苗場山は「その廣濶(こうかつ)さには誰しも思はず感嘆の聲(こえ)を發(はっ)せずにはゐないであろう。」と本文にあるように、美しい山として有名です。山頂から見渡せば、富士山をはじめ浅間山、北アルプスの山々をみることができます。
この山を登るには下記のコースが紹介されています。上野駅から往復で約26時間かかります。
これらの古い資料は、特別区自治情報・交流センターで実際に手にとって閲覧いただけます。興味のある方は、お気軽にカウンターまでお声かけください。
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