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更新日:2024年3月11日
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昭和4(1929)年発行
One23Vol.44(2021春号)掲載
今回は、昭和4年に発行された「下谷上野」をご紹介します。「下谷上野」は、明治~昭和期の日本画家である久保田金僊(きんせん)によって編著され、内容だけではなく表紙や裏表紙等も美しく作成された一冊です。「下谷」とは現在の台東区の地名で、昭和22年に下谷区と浅草区が一緒になり台東区という地名になりました。本書では、下谷区上野の過去の姿を日本画や写真を取り入れて紹介しています。
これは、上野の高台から見下ろす範囲を描いた鳥瞰図です。建物や山などの立体感や遠近感がよく描かれ、街の広がりや地形などが分かりやすく描かれています。遠く先には千住大橋や吉原、近くでは日暮里、谷中、根津等の地名が記されています。
江戸の花見は、一本桜から並木桜へ展開してきました。その理由としては、花見というものが一人もしくは少人数から団体で行くものに変化したことにあります。これは、手習や踊の師匠が弟子を率いて出掛けるようになったのがはじめであり、享和以降の新趣向ですが、上野は一本桜の鑑賞が盛んであったころから並木桜で知られていました。
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