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更新日:2023年7月10日
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One23Vol.53(2023夏号)掲載
明治20(1887)年に創刊され、現在も刊行されている雑誌です。令和5(2023)年は、大正12(1923)年9月1日に関東大震災が発生してから100年になることから、本書の中でも関東大震災について取り上げた号をご紹介します。
この号には、関東大震災に関する講演録が掲載されています。井上一之氏の講演「東京市の火災」によると、関東大震災で発生した火災の火元183か所のうち、火が消し止められた56か所を除く127か所は、9月1日の午前11時に発生してから42時間経つまで火が消えなかったとあります。29万8,536戸が焼失し、焼失面積は1,063万950坪にも上りました。上の写真からも、火災によって多くの建物が焼失したことがわかります。
この号には、「鐵筋混凝土(てっきんこんくりーと)造建築物被害調査報告」として東京の建築物の被害状況が記載されています。例えば、新宿駅については「震災により内部間仕切りの殆ど全部に罅裂(かれつ)を生じ一部崩潰(ほうかい)したるものあり」「外壁に於ては鐵筋混凝土造の主要構造部と帳壁の部分との接觸(せつしょく)面に沿うて何れも大罅裂を生じた」とあり、ひびが生じた箇所が図面で示されています。
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