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更新日:2019年4月8日

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課外授業 「都の区」の制度廃止と「基礎自治体連合」の構想(解説4)

解説4

「行政の一体性」からの脱却や基礎自治体間の新たなシステムって何だろう?

ポイント

「行政の一体性」が都区制度の基本観念なんだよ
これからは「対等・協力」の関係だよ

「行政の一体性」の解説をする前にもう少し歴史をおさらいしておこう。東京大都市地域は、大正11年に都市計画上一体をなすべき地域として決定され、昭和7年に誕生した「大東京市」以来一体的に処理され、昭和18年の「東京都制」に引き継がれた歴史的沿革を持っておる。この一体的な行政の必要性は戦後も引き継がれ、「行政の一体性」という考え方から、特別区内では都が市の事務のうちの一部を行っているのじゃ。
第一次報告では「行政の一体性」を軸に検討が行われたんですよね?
うむ。「行政の一体性」を今後とも維持する場合と維持しない場合とで2つのシナリオを検討したんじゃよ。
第二次報告ではこの「行政の一体性」という考え方を捨て去るということですか?
そうじゃ、「行政の一体性」というのは都区制度の基本観念で、今回はこれにメスを入れておる。
「行政の一体性」という考え方を捨て去ることで新しく基礎自治体間の関係が変わるんですね。
「行政の一体性」という考え方や基礎自治体間の関係がどうなるのか、報告を読みながら確認することにしよう。

 

「行政の一体性」が都区制度の基本観念⇒これからは「対等・協力」の関係に

「行政の一体性」からの脱却(概要版2ページから:本文では9ページに記述)

一体性という考え方は、昭和18年に東京府と東京市を廃止し都制を導入して「帝都を一の体制にする」としたときから始まっている。それは、まさに戦時集権体制の一環であった。
「平成12年改革」においても、23区の存する区域では、「行政の一体性」の確保の観点から、都が市の事務の一部を区に代わって一体的に処理するという考え方に継承されている。このように、「一体性」こそが、これまでの集権体制の都区制度を支えてきた基本観念であるといえる。
したがって、東京大都市地域における「行政の一体性」の必要を前提とする限り、都という一の行政主体が区に代わって一体的に事務を処理する体制を乗り越えていくことはできない。この際、基礎自治体を第一義の行政主体とする充実した住民自治のシステムを確立していくため、「行政の一体性」の観念から脱却し、分権時代にふさわしい新たな基礎自治体間の関係を構築することが必要である。

基礎自治体間の新たなシステム(概要版2ページから:本文では9ページに記述)

これまでの都区制度改革の検討では、特別区を普通地方公共団体に転換すれば、地方交付税の個別適用に直結し、現行の都区財政調整制度によって確保されてきた区間の水平的な財政調整機能が失われ、各区の財政需要を賄うだけの財源の手当てができなくなるという不安がぬぐえなかった。
このようなこだわりや固定観念を克服し、すべての特別区が基礎自治体として個々の役割を果たしつつ、これまでになかったような「対等・協力」の関係を構想・構築できるならば、23の特別区は、思い切って「都の区」の制度廃止に向けた第一歩を踏み出すことができると考える。
構築されるべき新たな基礎自治体間の関係は、人口、面積、位置、財源など様々な特性を持つ基礎自治体が、自らの意思決定における主体性と行財政運営における自律性を維持しつつ、「対等・協力」の相互補完により、住民のニーズと効率性の要請に的確に応え得るものでなければならない。

「都の区」の制度廃止(概要版2ページから:本文では8ページに記述) 東京大都市地域に充実した住民自治を実現していくためには、戦時体制として作られ帝都体制の骨格を引きずってきた都区制度は、もはや時代遅れというほかはない。特別区が名実共に住民に最も身近な政府として自らを確立していくためには、「大東京市の残像」を内包する「都の区」の制度から離脱することが必要である。そのためには、東京大都市地域における広域自治体と基礎自治体の役割をさらに明確に区分し、都が法的に留保している市の事務のすべてを特別区(後述の「東京○○市」)が担い、都区間で行っている財政調整の制度を廃止する必要がある。

お問い合わせ

所属課室:事業部調査研究課

電話番号:03-5210-9783

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